子どもの鼻が、目が.....花粉症を疑ったら(子育てママ目線で解説!)

花粉が飛び出して、鼻が、目が...!と言って来院される方が増えています。

今回はウチの子、花粉症かも...と思ったときの受診とその後の流れ、治療法、子育てママ目線で、花粉症治療のポイントをお話していきます!!

 

花粉症かも...と疑って受診したら

まずは本当にその症状が花粉症なのか?確認していきます。

臨床初見はもちろん、どういう時に症状が強くなるのか、現在の年齢、過去のアレルギー歴、家族のアレルギー歴などもお聞きします。

寒暖差が激しい時期と花粉症の時期は重なることが多く、軽い鼻風邪と区別が難しいこともよくあります。

また、発症時期は5歳頃から増えてきますが、

2,3歳でも花粉症はないとは言えません。

 

年少児は特に風邪に罹患する頻度も高いため、より慎重に見ていくことになります。

 

これらを踏まえ、花粉症を疑う場合は、「血液検査」をお勧めしています、が、

血液検査に抵抗のある子、ママ、パパもいらっしゃるため、最初から採血は必須ではなく、内服してみて臨床的に判断していくこともあります。

 

血液検査は、RAST検査と言って、何にアレルギー反応を起こしているのか、原因を調べます。

大きく分けて2つ。すべてのアレルゲンに対するIgE抗体(アレルギー症状を起こす抗体)を調べる非特異的IgE検査。

もう一つはアレルゲンごとのIgEを測る、特異的IgE検査です。これで調べられる項目はたくさんあって、たとえば「ダニ」「スギ」「卵白」「ピーナッツ」などです。

結果は概ね1週間後です。

この時期にお越しの方には「該当する花粉(時期により何が影響しているか考慮します)」「ハウスダスト」「ダニ」は必ず検査するようにしています。

 

アレルギーの結果から

アレルギー検査結果が出て、もしこのIgEの数値が高いとなれば、抗アレルギー薬(抗ヒスタミン薬)処方をしています。

内服、点眼、点鼻、外用剤(塗り薬)などありますが、

抗アレルギー薬(抗ヒスタミン薬)の内服がベースになります。

いろいろ種類があって、効果や眠気の有無、内服回数(1回or2回)、剤型(シロップ?粉?OD錠?)、飲みやすさなどで選択します。

 

生活も大事

そしてママ目線で。予防や症状緩和の目的からは「アレルゲンを避ける生活」もとっても大事!

こういうサイトで花粉情報のチェック、天気も大きく左右しますのでねっ。

tenki.jp

飛びまくってる時に敢えて飛びまくってるであろう公園は避けて、

外出時のマスクやメガネ、皮膚の痒みにくる子に関しては保湿をしっかりしましょう!

 

部屋が汚いの?

ダニやハウスダストのアレルギーがある場合、

お部屋が汚いってことですか?と心配される方もいらっしゃいますが、

ダニやハウスダストは避けて生活することは難しく、アレルギー体質のある子は数値も上がりやすい(発症しやすい)ものです。必ずしもそういうことではありません。自分を責めないように。責められることがあってもスルーしてください。(笑)

 

ただ、できるだけ暴露されない生活をしていくことも大切です。

 

来シーズンに向けて

そして、日本では、ダニとスギ花粉を用いた「アレルゲン免疫療法(舌下免疫療法)」が保険適応となっており、アレルギー性鼻炎(花粉症)の症状に効果があるとデータが出てきています。

というのでご存知の方もいらっしゃるかもしれません。

 

治療期間が3-5年と長期に渡るものですが、

根本的な体質を変えていける治療という点では本当にオススメしたい治療です!!
(ただ、すべての人に効果があるわけではないのが難ではあるけれど。)

 

アレルギー体質というのはそうそう変わるものではなく、

この治療で内服薬を手放すことができる可能性があるのであれば、やってみるのも一つではないかな〜と思います。

 

この治療をする場合にポイントと思われるのが、

子どもの薬のコントロールがしやすい小学生のうちにやり始めること!

大きくなってくるとなかなか親の管理下でやるのは難しいんですよね。

なってったって毎日ですからね。。。症状がない時もしなくちゃならない。

途中で勝手に子どもが辞めてしまってた....って話になることもしばしば。

子どもが自分から、「治療をするんだ!」、という意識が必要になります。

 

適応がある子(花粉症の確定診断がついている、舌下に薬剤を1分間保持できる、初回量でアレルギー反応が強くない、等)は

花粉の飛散が落ち着いた6月頃からスタートできます。ご相談ください!

 

これまた詳細は別記事で書きますね。

 

 

花粉症のネタはそれだけでもたくさんあって、

お伝えしたいことはたくさんあるのですが、今日はざっと流れと、子育てママ目線でのポイントをお伝えしました。

 

 

何かのお役に立てると幸いです!